2でお話させていただいた、今日が駄目ならまた明日、明日駄目ならまた次の日、この考え方を取り入れてはいたものの、どうしても何も出来ていない日というのは自分をイライラとさせるものでした。
私を含めここを御覧になって下さっている方は元々、仕事、プライベートともに何事にも一生懸命、少しブレーキを書けるのが苦手な方が多いと思います。
そして、そうした行動力や一生懸命なお気持ちはリハビリや闘病生活にも影響して、今日も一日無駄にしないように、何か頑張ろうと、必死になりがちなのですが、そもそも、そうして頑張って、耐えてこられた結果、お体の調子を崩されたというところをくれぐれもお忘れになってはいけません。
普段の状態でできる努力と持病を抱えながらの努力ではかなり性質が違うもので、もう少し気合を入れればどうにかなるというレベルのものではありませんよね。早く良くなりたい、戻りたいという一心で、前回の記事での気づきも忘れ、
「早く何かきっかけをみつけるんだ」
「また元気になるためにもうちょっと」
こうした言葉を知らず知らず自分になげかけていたのですが、これが返って悪循環になってしまい、結局心と症状との葛藤で一日過ぎてしまうことも少なくありませんでした。そうしてイライラが募り、暗く辛い表情が続いたのでしょう、見かねた母が、
「病気じゃない人だって一日何もしないことだってあるのよ」
「だから、あんたは一日でも一週間でもゆっくりしたらええの」
そう声をかけてくれました。
この言葉を聞いた時にはっと病気になる前の自分の事を思い出しました。
まだ元気な頃、仕事や色々なことで疲れた時、何もせずのんびりしていたことは確かにあって、疲れたのだからそれは当然のこととして受け止めていたのに、病気になってからは早くなんとかしないといけないという気持ちが全面に出てしまい、長い目で見て付き合っていくという視点がすっぽりと抜け落ちていました。
病気であろうがなかろうが、上手くいかない日は無理にどうにかするのではなく、一旦気持ちをリセットして、また出来る時にやれば良い、
「何もしない日があってもいいんだよ」
そういうふうに自分に語りかけ、少しずつ考え方を変えていき、病気の症状自体と少しだけ上手く向き合えるようになりました。良くない思考に囚われた時、どうにも上手くいかない時はその心に寄り添い、ご自身に優しく声をかけてあげて下さい。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。