発病から2年ほど経過した頃、これまでの記事の経過で少しずつですが一日の中で何かできそうな手応えを感じる時間が増えては来たのですが、実際にチャレンジしてみると、途端に症状が出てしまって辞めてしまう、その繰り返しが続いたのも紛れもない事実で、一歩ずつ着実に進んでいくことの大切さを身にしみて感じた時期です。
元気な時に出来ていた事、将来的に目指すところはそこであっても、やはりあの当時は病状や症状に即した無理のない行動、自分自身にあった事を選択するように再認識し、色々と試行錯誤いたしました。今回の記事ではその時に強く意識していた事、出来ないことより出来ることを意識することの大切さをお伝えしていきます。
この部分の心の葛藤は正直今でも自分を苛むことではありますが、ここと向き合えなければ余計に自分が辛く、しんどくなってしまう、自分自身や色々なことを責め続けてしまう悪循環から抜け出せなくなるような、とても大切な部分だと思います。
私の自己紹介の最初の記事でも少し触れておりますが、最初は立ったり座ったり姿勢をかえることですら息苦しさが伴い、息をすることを意識しないとそのまま止まってしまうのではないかという恐怖がずっと付きまとい、今まで出来ていた多くのことが全くできなくなり、そしてこれから歩むはずだった人生が崩れ去ってしまった、お恥ずかしながら今こうして記事を書いていて思い出してしまうと、どうしても涙が出そうになりますし、文字を入力する手が震えて止まります。
ですが、その事に思い煩い、歩みを止めてしまったのでは、大変な状況でも挫けずに自分が踏み出した一歩、支えてくれる家族や友人達の優しい気持ちまで無駄にしてしまう、それだけはしないようにと心に固く誓っておりました。
勿論、不調の波は激しく、進んだかと思えばまた後戻り、メモにしているチャレンジ項目に何度も取り消し線を引いて、ため息をつく日も多かったですが、そうして行動している事自体がとても大切なことだと何度も自分に語りかけ、簡単な目標項目と達成していくことを繰り返して行きました。
参考までに、私が最初に目標とした項目は
- 庭で少し体を動かす事
- 食事を出来るだけ座って食べる事
- 人と普通に会話する事
- お風呂や部屋の掃除等を出来るだけ頑張る事
- 寝る前に支えてくれている人へありがとうという事
こんな感じで、出来ない日があっても気にせず出来る範囲で継続していきました。
著しく体調を崩し、生き方が大きく変わってしまった方は、その変化にとまどい、対応できず苦しんで苦しんで、本当につらい時期を過ごされたことと思います。人それぞれ症状も状況も違う中、正解なんてものはなく、皆さん手探りで何とか前に進もうと一生懸命、それなのに体も心も応えてくれず、途方にくれてしまう。そのご様子が目に浮かぶようで、そしてそのご苦労を思えば本当に心が痛みます。
ですが、顔を上げて前を見れば景色は見え、前を向いて歩いていけば、それはかけがえのない道となり、少しずつではありますが、良い方向へ進んでいけるはずです。暗く果てしない道を一人で歩いている中、振り返ると、元気だった頃の自分が楽しそうに笑っている、そんな夢を何度も見ました。この現実が夢であってほしいと何度も思いました。この気持は正直今でも完全に整理は出来ておりません。
でも、今まで立ち止まったり後退したりしながらでも、歩いてきた道は確実にそこにある現実で、全く出来なかった事も少しずつ出来るようになってきています。皆さんがどんな努力をして何が出来るようになったのか、それは普通の人からしたら些細な事かもしれないですし、大きな変化ではないかもしれません。でも私はそうして何かを達成できた皆さんのことを心から誇らしく思いますし、これからも応援しています。
具体的に何が出来るわけでもなく、力になることは出来ませんが、辛い時や少し勇気が必要な時等、全く同じではないにせよ、一緒に歩んでいる人間がここにいることを思い出していただければ幸いです。
皆さんの進む道がより良い方向へ、お体とお心が少しずつよい状態になっていくことを心からお祈りいたします。
今回の記事は以上となります。この記事がどなたかの参考になれば幸いです。